名古屋で美味しいもの、と聞いて浮かんでくるのは、きしめん、味噌カツ、手羽先、天むす、海老フライ、ひつまぶし、モーニングセット等々、いろいろありますよね。
実はラーメンも人気が高いのをご存知でしたか?
名古屋にラーメンのイメージは薄いと思いますが、ご当地ラーメンと言われているラーメンがあります。
その名も「台湾ラーメン」。
ん?なぜ名古屋なのに台湾?
不思議ですよね。
ちょっと歴史を見てみましょう。
「台湾ラーメン」は名古屋発祥のラーメンだった
「台湾ラーメン」と名前はついていますが、実は台湾には「台湾ラーメン」なるものは存在しません。
今から30数年前、名古屋市千種区今池一の中国台湾料理店「味仙」の主人が、台湾で小皿に盛って食べる「担仔麺(タンツーメン)」を激辛にアレンジして出したのが始まりのようです。
ご主人が台湾出身だったので、後に「台湾ラーメン」と呼ばれるようになったとか。
メイドイン名古屋のラーメンなのですね。
「台湾ラーメン」の風体はといいますと、一見、赤いです。
麺の上に炒めたひき肉とニラがどっさり載っているのですが、ニラの緑がいいアクセントになっています。
スープは鶏ガラベース。
そこに「赤」」要素の唐辛子とニンニクがたっぷり入っており、額に汗しながら、時には辛さのあまり涙ぐみながら食べます。
当初は「味仙」の客の間だけで食されていた「台湾ラーメン」ですが、10年ぐらい前の激辛ブームから人気に火がつき、今では名古屋の7割方のラーメン店が「台湾ラーメン」を置いているといいます。
辛い食べ物には痩せる効果があるとか、スタミナがつくとかいう触れ込みもありましたもんね。
全国規模のチェーン店でも、名古屋地域では特別に「台湾ラーメン」をメニューに加えているほどだとか。
名古屋人の意外な好みが見えてきました。
名古屋は食べ物の名物をよくコラボする
旅先でご当地スナックを手に取る機会があると思います。
名古屋はそのご当地スナックの数が他県に比べてものすごく多いのです。
その数30種類以上。
大阪のご当地スナックが約15種類ですから、天下の台所を上回るバリエーションということになります。
有名なのはカルビーの「じゃがりこ 手羽先味」で、2008年2月に発売された、じゃがりこ土産の中で最も歴史のある、かつ販売実績No.1の商品です。
それに味をしめたわけではないでしょうが、今年の10月には「じゃがりこ 小倉トースト味」を発売。
じゃがりこの塩気と別添えのアンコの絶妙なマッチングがウリです。
カルビーはまた、同じく2018年10月に、「ポテトチップス 台湾ラーメン味」を発売しました。
これは、全国47都道府県のポテトチップスを開発・販売する「ラブ ジャパン プロジェクト」の一環ですが、地元の人からの声として台湾ラーメンが強く上がっていたのだとか。
ニンニクの香りの後に、刺激的な辛さが襲ってくるにも関わらず、食べ口は軽やかで、まさしく止められない止まらない。
辛い!でも美味しい!止まらない!の台湾ラーメンマジックを見事に再現しています。
次に名古屋を訪問した時には、台湾ラーメンを食べてみよう
割と味のハッキリとした、濃いめのグルメが多い名古屋。
モーニングセットがあの量ですから、食べ歩きをしようと思ったら、朝からしっかり胃袋を空けておかなければなりません。
2~3日では食べ尽くせないほど、食べたいものが並んでいますが、そのリストに「台湾ラーメン」を加えたいですね。
その土地で愛される味というのには、理由があると思うのです。
また、その土地で愛されるものを食べることで、その土地の文化が見えてきたりもします。
「台湾ラーメン」には、辛さだけを追い求めたものもあるそうですが、やはり美味しくいただきたいので、ここは元祖と呼ばれるお店に行って、ひとときの名古屋人を満喫しましょう。