血栓とは血液の中で血が固まったものです。
血が固まると、血液がドロドロになり、血管内をスムーズに流れなくなり、日本人の死因第2位の心筋梗塞や第4位の脳卒中へ繋がります。
怖いですね。
血液のサラサラ具合は年齢に関係ありませんから、若いうちから注意が必要です。
血栓を溶かす食べ物といえば、納豆です。
納豆に含まれる「納豆キナーゼ」が食品の中で唯一、血栓を溶かすことが分かっています。
他にも青魚やネギ類なども血栓を予防するのに効果があると言われていますが、意外なあれも効果があることが分かりました。
意外なアレってなんだかわかりますか?
それは・・・
チョコレートです。
チョコレートを適度に食べると、脳卒中の発症が減るとのことなのです。
スウェーデンでの研究ですが、チョコレートを多く食べる人たちで脳卒中リスクが17~19%低下することが明らかになりました。
チョコレートに含まれる「フラボノイド」には、抗酸化作用や血栓や炎症を予防する作用があり、動脈硬化や心臓・血管の病気に対して予防的に働くとみられます。
悪玉のLDLコレステロールの血中濃度を低下させる作用もあり、また血圧を下げるという報告もあります。
チョコレートを食べる量が週に50g増えるごとに14%のリスク低下が認められたというのですから、驚きです。
チョコレートの効果と効能を見てみましょう
血栓予防にも効果があると分かったチョコレートですが、他にはどんな効果や効能があるのでしょうか。
そもそもチョコレートは、コロンブスがスペインにカカオをもたらすまで、メソアメリカ(メキシコ周辺)で栽培され、飲用されていました。
主に嗜好品として、また薬や強壮剤がわりでもありました。
今でもチョコレートを食べると、なんとなく元気が出るような気がしますよね。
チョコレートの材料カカオにはフラボノイドの他にも「カカオポリフェノール」がたっぷり含まれています。
ポリフェノールというと、赤ワインや緑茶などに含まれていて「体のサビ、活性酵素を退治してくれる」とか「動脈硬化を予防できる」とか様々な研究報告がありますが、カカオ豆に含まれるカカオポリフェノールは100g中840mgと群を抜いています。
(赤ワインは180mg)
そのポリフェノールがもたらす効果は、主に5つあります。
●血圧低下
●動脈硬化予防
●美容効果
●アレルギーの改善
●脳の活性化
そして、もう一つ、カカオに含まれる「カカオプロテイン」が便通改善に効果があるとされます。
チョコレートがもたらす効果で脳が活性化
カカオポリフェノールがもたらす効果の中に「脳の活性化」がありますが、具体的にはどういうことなのでしょうか。
まず、脳はどういうところなのかというと、「神経細胞のかたまり」です。
その神経細胞が毎日活動することで、私たちは物事を記憶したり、判断したりすることができます。
そうした脳の活動を支えているのが、BNDF(Brain-divided neurotropic factor)という栄養分です。
様々な研究から、BNDFは記憶や学習などの認知機能を促進することが分かりました。
そして高カカオチョコレートに含まれる高濃度のカカオポリフェノールが、脳の血流を増やし、BNDFを含んだ血流の増加によって、認知機能を高めることが分かりました。
加齢による認知機能の衰えを、チョコレートが補ってくれるのですね。
若い世代には、勉強時にチョコレートを摂取するのが記憶と学習能力の向上に繋がるのかもしれません。
カカオポリフェノールは毎日少しずつ摂取!
血栓予防に効果があったりと身体に良いことが分かったカカオポリフェノールは、実は一度にたくさん取っても体の外に排出されてしまいます。
毎日少しずつ摂るのが健康のためにおすすめです。
中でも、明治から出ている「カカオ効果」はカカオポリフェノールが高濃度含まれています。
目安は1日に3~5枚(84~141kcal)です。
何事も適度に。
もちろん、チョコレートに頼り切るのではなくて、適度な運動をしたり、健康的な食事を摂ったりというのをお忘れなく。