干し柿は、皮をむいて乾燥させるまでにカビがつきやすいものです。
しっかりとカビ対策をしておかないと、せっかく作ろうと準備したほとんどの柿がダメになってしまう可能性があります!
干し柿をカビから防ぎ、おいしく上手く作るにはどうすればいいのでしょうか?
作り方のコツや、作るのにベストな旬な時期について調べてみました。
干し柿はいつ頃から作り始めるの?渋柿が手に入らない時には甘柿でも大丈夫?
干し柿を上手に作るには、湿度が低く、気温が15℃以下の日が続くような時期がいいと言われています。
地域によっても変わってきますが、だいたい11月の半ば頃から作り始めると良さそうですね。
干している最中の柿は、雨や雪、霜などの湿気に弱く、カビやすくなってしまいます。
天気が悪い日や夜には部屋に取り込んで、扇風機やサーキュレーターなどで風を当てながら、全体的に風通しを良くしておくといいでしょう。
干し柿は、一般的に渋柿で作りますが、どうしても手に入らない場合には、甘柿でも作れるそうです!
それぞれの干し柿の作り方は以下の方法になります。
渋柿で作る場合
柿のヘタとお尻の部分を少し残して皮を剥き、枝がついている場合には、T字になるように切っておきます。
枝がなかったり、短い時には、竹串をヘタの部分に刺して代用。
柿の枝、または竹串にヒモを結んで、柿同士がくっつきすぎないよう、等間隔に結び付けていきます。
ヒモに結んだ柿を綺麗に水で洗い、沸騰させたお湯に10秒くらいくぐらせて消毒した後、直射日光は避けて、風通しの良い場所に干します。
1週間くらいして表面が乾いてきたら、柿を揉んであげると、甘く仕上がるそうです。
柔らかさは好みになりますが、干してから2週間~3週間経った頃が食べ頃ですよ。
柿の消毒は熱湯の他にも、焼酎にくぐらせたり、干した柿に焼酎を霧吹きなどで吹きかける方法もあります。
消毒した柿に触ってしまうと、カビや腐る原因になってしまうので、注意が必要ですね。
干し柿を吊るす用の、「干し柿クリップ」というものもあるようなので、検討してみてはいかがでしょうか?
甘柿の場合
渋柿と同じような方法でも作れるそうです。
ですが、熟れた柿はカビやすいので、スライスして乾燥させる方法がオススメです。
まず、綺麗に洗った柿の皮をむいて、5mm~10mmくらいに切り、ザルや干しネットなどに重ならないように並べます。
消毒のために、霧吹きで焼酎を吹きかけておくと、いいでしょう。
風通しの良い場所で干し、5日~1週間したら食べ頃です。
もっと手軽に作るのであれば、オーブン100℃で1時間加熱する方法もあります。
柿を干すまでは意外と簡単ですが、干した後には、カビや虫、カラスなどにも気をつける必要があるので、様子の確認は大切です。
手間をかけた分、出来上がった干し柿は、きっと美味しく感じるんでしょうね!
干し柿には嬉しい栄養が沢山!ただ、食べ過ぎには気をつけよう
渋柿に含まれている渋みの成分タンニンは、ポリフェノールの一種で、抗酸化作用の働きがあり、身体の老化防止や、乾燥肌予防などに効果があると言われています。
干し柿にすることで、水溶性だったタンニンが不溶性に変わり、渋みを感じなくなるそうですよ。
他にも、干し柿には食物繊維やβカロチン、カリウムなどの栄養がたくさん含まれています。
ただ、生の柿に含まれているビタミンCは、干すことで分解されて、減少してしまうそうです。
干し柿に含まれるβカロチンは、タンニンと同じように抗酸化作用があり、その一部はビタミンAに変換され、目の粘膜や皮膚の健康を保ってくれます。
カリウムは、血圧を下げる効果があり、むくみ防止にもなりますよ。
ですが、干し柿は凝縮されて見た目は小さいですが、高カロリーで糖分も多いので、食べ過ぎには注意が必要です。
干し柿の大きさにもよりますが、1個で100kcal以上になってしまい、ご飯半分食べたくらいと一緒になってしまうそうですよ!
また、タンニンが、鉄の吸収を妨げてしまうので、普段から貧血気味の人は、控えた方がいいかもしれません。
他にも、柿の含まれる食物繊維は不溶性なので、摂り過ぎによって、便秘が酷くなることも考えられます。
消化するのにも時間がかかるので、消化不良を起こしてしまう可能性もありますよ。
甘くて美味しい干し柿は、ついつい手が伸びてしまいますが、食べ過ぎには気をつけましょうね。
まとめ
干し柿は、常温で置いておくとカビやすいので、冷凍保存がオススメです。
1個ずつラップなどに包んで、ジッパー付きの保存袋に入れておけば、1ヶ月くらいは楽しめます。
そのまま食べるのもいいですが、ヨーグルトに入れたり、お菓子にアレンジして食べると、また違った感じで美味しいですよ。
干し柿作りは慣れるまでちょっと大変そうですが、渋柿が手に入ったら、ぜひ挑戦してみたいですね。