ネギのよさといえば…
煮て良し焼いて良し、生(薬味)も良し。
冬はネギが美味しい季節真っ只中ですね。
ネギというのは実に罪深い野菜でして、生では辛くて食べにくくても、焼いたり煮込んだりすることで甘みがぐっと増して柔らかくなり、美味しくなります。
あの甘さはいいですね。
風邪の時には喉にネギを当てると良い、などという民間療法がありますが、風邪が流行ったり、体調を崩したりしがちなこの季節、私たちはネギを食べることで無意識にそれらを予防しているのかもしれませんね。
ネギにはどんな種類がある?
ネギは大きく「白ネギ(根深ネギ・長ネギ)」と「青ネギ(葉ネギ)」とに分けられます。
東日本では、深いところまで土寄せをして日に当たらないようにして育てた白ネギが好まれます。
白ネギは加熱することで甘みが増すので、煮込み料理や焼き鳥などに最適です。
「殿様ネギ」とも言われる下仁田ネギは、この白ネギになります。
一方西日本では、根元まで青い青ネギが好まれます。
香りが良いので、炒め物や薬味に活躍します。
スーパーなどでよく見かける万能ネギ(福岡県のJA朝倉で生産された青ネギの商標名)や、京都特産の九条ネギがこの青ネギになります。
ネギの親戚として、あさつき、わけぎ、リーキなどがあります。
あさつきは、万能ネギとよく似ていますが、根元に小さな鱗茎(りんけい)というのがあり、葉がとても細いのが特徴です。
やや辛味があり、和え物や薬味などに使います。
わけぎ(分葱)は、ネギと玉ねぎの仲間エシャロットを交雑して作ったものです。
あさつきや万能ネギとよく似ていますが、葉先まで柔らかく、味や香りがそれほどきつくないのが特徴です。
薬味や炒め物などに用います。
リーキは「ポロネギ」とも呼ばれる西洋ネギのことです。
ずんぐりとした太めの白ネギという感じで、身の白い部分を食べます。
煮崩れしにくく、加熱すると甘みが出るので、グラタンやオーブン料理に使われます。
緑の葉の部分は固いので、スープの出汁を取るのに用います。
オーブンで焼いたポロネギは、下仁田ネギと同じぐらい甘くて美味しいです。
ネギの種類によって栄養は変わってくる?
ネギの大分類、白ネギと青ネギの栄養を見てみましょう。
生の白ネギに含まれる栄養は
カルシウム 31mg
葉酸 56mcg*
生の青ネギに含まれる栄養は
カルシウム 54mg
βカロテン当量 1900mcg
ビタミンK 94mcg
葉酸 110mcg
(*mcg = マイクログラム(μg)=1ミリグラムの1/1000量。1mg = 1000mcg、1mcg = 0.001mg)
お日様に当たる部分が多いからでしょうか、青ネギの方が含まれる栄養素が多いですね。
なかなか摂りづらいカリウム、カルシウム、葉酸が多く含まれているのが特徴と言えるでしょう。
カリウムは高血圧予防に効果があり、葉酸は血液を作る働きがあります。
また、注目すべき成分にアリシンというのがあります。
硫化アリルの一種なのですが、白ネギの白い部分に含まれており、抗酸化作用があります。
がん予防や免疫力アップにも効果が期待できます。
ネギを食べて健康長寿!ということでしょうか。
ネギのおすすめ保存方法
美味しいネギを保存する場合は、新聞紙に包んで冷暗所で保存しましょう。
冷蔵庫で保存する場合は、野菜室で立てて保存します。
ネギは地面から立って生えていたわけですから、同じような状態にしてあげることで長持ちします。
長さが入りきらないときは、適当な長さにカットします。
青ネギは、水で湿らせた新聞紙に包んで冷蔵すると日持ちが良くなります。
特価などでたくさん買ったときは、小口切りやみじん切りにしてジップロックなどに入れて冷凍しておくと、使いたい時に使えて便利です。
ネギは生命力の強い野菜なので、根っこがついているネギはプランターなどに植えることで再生することができます。
元の長さまではなかなか育ちませんが、お得な気分になりますので、ぜひ試してみてください。